岡山県玉野市に伝わる社寺にまつわる伝説

水守神社の鳥居

山田の品の作に水守神社がある。そこの鳥居に次の伝説がある。

 

ここのお宮に豊島石製の大鳥居があった。しかし数百年を経て、社殿も鳥居も朽ちてぼろぼろになってしまった。みるに見かねて、当村の城主である三宅源左衛門が社殿と鳥居を建てて修復した。

 

しかし、慶長年間に、何者かが大勢でやって来て、盗んで帰ろうとした。しかし、沖合い一キロぐらいの所に行った時、にわかに強風が起って舟も人も沈んでしまった。今も山田の沖合いに沈んでいるという。

 

鳥居の沓石は現在も社地にある。また、鳥居の神額は、井上城主の井上彦六左衛門の筆で「水守宮」と書かれているということである。

 

「玉野の伝説」

著者:河井康夫

発行:昭和53年

 

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